新型コロナウイルスの煽りを受けて、金曜日の日経平均で22,650.00、前日比-480.00 騰落率-2.08%からの昨日のNYダウは28,256.03、前日比-603.41、騰落率 -2.09%、更にこれを受けて日経平均先物が、22,650.00、-480.00、騰落率-2.08%を付けている。
上海市場は春節のため1月23日で終えているが、終値2,976.52、前日比-84.22、騰落率 -2.75%となっている。2月3日から春節を終えて市場が再開する。
中国の制度
中国では、2015年7月、株価の下落を食い止めるため上場企業の大株主に持ち株を売ることを半年間禁じた。これが逆に市場の信頼を失う結果をもたらした。その後、サーキットブレーカー制度を2016年1月4日から導入している。
中国の代表的な株式指数の1つであるCSI300の変動幅が前日比で5%を超えると全ての株式と先物の売買を15分間止める。同じく変動幅が前日比で7%を超えると、その日の売買は全て停止される。
中国におけるサーキットブレーカー制度は、制度導入の初日である2016年1月4日にCSI300が7パーセント下落したため発動されたが、 上場企業の大株主に持ち株を売ることを半年間禁じていたため世界的に混乱した。この後にサーキットブレーカー制度発動の一時見合わせを発表している。
日本の制度
一方、日本のサーキットブレーカー制度が先物とオプションのみに適用され、現物株式については対象外となっている。中国の制度は現物株式についても適用される点で相違する。
日本で最近に発動されたのは、2016年2月9日 、日経平均先物Ⅵ取引にて12時36分12秒から12時46分12秒の間。理由は、日本銀行のマイナス金利を受けて、日本国債の長期金利がマイナスになり売り注文が殺到したためである。日経平均先物Ⅵは基準値段を中心に上下10ポイントの範囲を超えると発動される。
日経225先物などは、制限値幅算定基準値に基づき算出され、通常時制限値幅8%、第一次拡大時制限値幅12%、第二次拡大時制限値幅16%で発動される。
以上から来週の注意点として理解しておくべきは、
- 日経市場は現物株式でのサーキットブレーカー発動はない。
- 中国市場はサーキットブレーカー発動の有無が予想できない。
- 中国は春節を延長し、企業に少なくとも2月10日まで休業するよう指示した。
結論
上海市場は春節の延長で閑古鳥かも知れない。